専門業者が実際に行っている工事内容について、写真や図面を交えながらわかりやすく解説します

テラス屋根の穴を補修する方法

 

テラスを長期間にわたり使用していると、屋根がもろくなって割れることがあります。今回は、強風により穴の空いてしまったテラスの屋根を部分補修する方法についてお話します。穴の開いた屋根をそのままにしていると、穴がさらに大きくなってしまいます。穴は早めに塞ぐことで、屋根全体の劣化を防ぐことができます。

 

工事のポイントは、「雨漏りしないこと」です。工事をする部分は継ぎ目になるため、雨漏りしやすくなります。工事後の雨漏りを防ぐために、継ぎ目をしっかりと繋ぐことが重要です。ふさぐ穴の大きさに対して補修材の大きさや接着剤の使用量を考えることで、工事後の雨漏りをなくすことができます。

 

下写真は、穴を補修する前のテラス屋根です。

 

テラス屋根の下地補強

 

テラス屋根の穴を補修する手順

 

ここから、テラス屋根の穴を補修する方法について解説します。

 

1、準備

今回使用する道具を、以下にまとめました。

 

 波板:屋根の穴ふさぎ材
 金切りハサミ:波板の加工に使用
 巻尺:各測定に使用
 脚立:5尺を使用
 コーキング材:接着剤として使用
 コーキングガン:コーキングを打つときに使用
 

2、穴を整える

はじめに、屋根に空いている穴のかたちを整えます。この作業をすることで、屋根をしっかりと接着できるようになります(下写真)。

 

テラス屋根の下地補強

 

 ・金切りバサミを用意(左写真)
 ・屋根の波板を加工前(中写真)
 ・屋根の波板を加工後(右写真)

 

屋根に空いた穴を整えるために、金切りバサミを使います。金切りバサミとは、薄い鉄板などを切ることができるハサミです。小型の金切りバサミを使うと、小回りがききます。屋根に打たれているクギの部分を残して、穴のあいた部分を四角く切り落とします。

 

3、補修材の用意

かたちを整えたら、穴を塞ぐための補修材を用意します(下写真)。

 

テラス屋根の下地補強

 

 ・穴の大きさを測定(左写真)
 ・加工前の波板(中写真)
 ・加工後の波板(右写真)

 

補修材として使う材料は「波板」です。波板にはトタンやポリカーボネート、塩ビなどの種類があります。今回はその中から、「塩ビ」を選びました。塩ビを選んだ理由は、「山の大きさが一緒」だからです。屋根に使われている波板と同じ種類の波板を選ぶと、山と山が重なるため、隙間なく補修を行うことができます。

 

波板の大きさを決めるために、巻尺を使って穴の大きさを測ります。測定時のポイントは、「接着剤のつけしろ」を考えながら測ることです。穴の大きさに対して、そこをふさぐ波板が小さいと接着剤を付けることができません。穴をふさぐ波板は、接着剤のつけしろを含めて大きくカットしましょう。

 

4、接着剤を付ける

テラス屋根の下地補強

補修材を用意したら、屋根に接着剤をつけます(右写真)。接着剤は、穴を空けた屋根につけます。その理由は、「接着剤がズレることなく、厚みをもたせることができる」からです。

 

接着材は3方向に打ちます。縦方向の接着材は、1つめと2つめの凹部分に打ちます。また、横方向の接着剤は波板からはみ出すくらいに厚みを持たせて打つことが大切です。

 

接着材には、コーキングを使います。コーキングとは、建物の防水や止水に使われる材料です。コーキングには接着効果もあります。ここで使用するコーキングには、波板と波板を固定させる「接着効果」と波板の隙間に雨水の浸入を防ぐ「止水効果」の2点を期待しています。

 

5、完成

テラス屋根の下地補強

コーキングをつけたら、穴に波板を張りつけます。波板は、左右の位置を調整しながら、屋根になじませるように軽く押し当てていきます。コーキングが乾いたら、工事は完了です(右写真)。

 

補修する波板は、屋根に「2山」かかるようにしています。広めにコーキングをつけることで、接着と止水を両立させることができます、それぞれの強度を高めることができます。

 

今回の波板が割れていたのは、クギとクギの間です。この場所は、クギの間の距離が広かったり、波板にたるみがあったりすると負荷がかかりやすく、割れることがあります。波板が割れたときには部分的な補修をすることで、テラスの屋根を長持ちさせることができます。

 

ただ、波板が風で割れるくらいにもろくなってしまった時は、今回のような部分的な補修は「あくまでも一時的なもの」と考え、テラス屋根の全体を交換することも視野に入れることが必要です。

 


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