専門業者が実際に行っている工事内容について、写真や図面を交えながらわかりやすく解説します

トイレ便器の磨き方

 

トイレの便器は汚れの溜まりやすい場所です。清掃を怠ると、便器に付着した汚れはすぐに固まります。その固まった汚れに次の汚れが重なると、汚れは層になります。

 

層になった汚れは硬くなるため、簡単な掃除では落とせなくなります。こうなってしまうと、便器をタワシでこすったり、薬品を使ったりしても効果はありません。薬品やタワシでは落ちない硬い汚れを落とすためには、便器を磨くことが必要になります。

 

トイレの便器の磨き方を知ることで、「便器の表面で硬くなった汚れを落とす」ことができます。

 

トイレ便器を磨く手順

 

ここから、トイレ便器を磨く手順を解説します。

 

1、準備

使用する道具を、以下にまとめました。

 

トイレ便器の磨き方

 防塵マスク:集じんを吸い込まないために装着(写真右側)
 保護メガネ:集じんが目に入らないように装着(写真左側)
 養生材:天井や壁、床をほこりで汚さないために使用 
 テープ:養生材の貼りつけに使用
 たわし:表面的な汚れを落とすために使用
 漂白材:便器のしみ抜きに使用
 サンダー(研磨機):便座の研磨に使用
 サンダーのやすり:交換用の研磨材
 掃除機:集じんの回収に使用
 雑巾:清掃に使用

 

右上の写真は、体を保護するために使う道具です。写真左側が「保護メガネ」、右側が「防塵(ぼうじん)マスク」です。研磨作業ではホコリが出るため、作業の前には防塵マスクと保護メガネを必ず装着しましょう。

 

防塵マスクには、目の細かいフィルターが付いています。このフィルターは小さなほこりを吸い込まないようにするためのものです。マスクの左右に付いている、ピンク色の部分がフィルターです。防塵マスクには、いくつかの種類があります。このタイプは汚れたフィルターを取り外して、新しいフィルターと交換できるのでとても便利です。

 

保護メガネは、100円ショップで購入したものです。便器を磨くという作業は、顔を下向きに行う作業なのでメガネが外れてしまうことがあります。保護メガネは作られたメーカーによって大きさや形が違うので、作業中に外れないものを選ぶことが大切です。

 

2、周囲を養生する

はじめに、便器を磨いたときに出るホコリで、周囲が汚れないように養生(ようじょう)をします。養生とは、天井や壁、床などを作業中の汚れから守るために仮設置する保護材のことです。例えば、引っ越しのときに床に敷いたり、壁に立てかけたりする材料も養生材の1つです。

 

ここでの養生には、ビニール材を使います(下写真)。

 

トイレ便器の磨き方

 

 ・天井から壁をビニール養生した様子(左写真)
 ・壁から床をビニール養生した様子(右写真)

 

養生は天井から床まで、トイレ全面を行います。養生には、良い養生と悪い養生があります。悪い養生はビニールの間にスキマがあったり、作業がやりづらかったりします。作業前の養生に手間をかけることにより、全体の作業効率を上げることができます。

 

3、サンダーのセッティング

養生を終えたら、サンダーのセッティングをします。サンダーとは研磨機のことであり、木材や金属、陶器などの建築資材を磨くための道具です。このサンダーは、ホームセンターにて約3000円で購入したものです。サンダーで便器を磨くことにより、こびりついた硬い汚れを除去することができます。

 

下の写真は、サンダーに交換用のやすりを取り付ける手順です。

 

トイレ便器の磨き方

 

 

 ・サンダーにやすりを付ける前(左写真)
 ・サンダーにやすりを付けた後(右写真)

 

サンダーは磨く素材や用途により、さまざまな種類があります。今回、便器を磨くために使うサンダーを、「コーナーサンダー」といいます。コーナーサンダーは先端が細くなっているため、狭い場所でも作業ができるという特徴があります。

 

トイレ便器の磨き方

コーナーサンダーは、やすりを付けることで磨くことができるようになります。このやすりのことを、「サンディングペーパー」といいます。サンディングペーパーは、使い終えたら交換することができます。

 

右の写真が、交換用のサンディングペーパーです。サンディングペーパーを付けなければ、サンダーで磨くことはできません。サンディングペーパーは、それぞれのサンダーに合うモノが売られています。

 

サンディングペーパーには、「番手(ばんて)」という、目の粗さがあります。目の粗さとは、サンディングペーパーの表面についている、研磨材の大きさのことです。研磨材が大きさほど粗くなり、小さいほど細かくなります。

 

サンディングペーパーの表面には、研磨材が張られています。その研磨材を手で触ると、砂のようにザラザラします。そのザラザラの大きさがサンディングペーパーの目の粗さです。今回は、「180番」という粗さのサンディングペーパーを選びました。

 

180番を選んだ理由は、汚れを落とし表面に凹凸を少なく磨くことができるからです。磨き終えた後の凹凸が大きいと、使用していく間に便器表面に汚れが付着しやすくなります。180番の番手を使うことで、表面に汚れをつきにくく仕上げることができます。

 

また、新しい便器には汚れをつきにくくするための、コーティングをしているものがあります。コーティングがされている便器を磨くと、コーティングを落としてしまいます。コーティングの有無を確認してから、便器を磨くようにしましょう。

 

4、便器の研磨

サンダーのセッティングをしたら、便器を磨きます。便器を磨く作業は、2つのステップに分かれます。

 

はじめのステップは、手作業で磨くことです。手作業で磨くことで、表面についている汚れを落とすことができます。次のステップで、サンダーを使います。サンダーで磨くことにより、便器にこびりついた硬い汚れを除去することができます。手作業で磨くときには、便器に水が溜まっているとやりやすいです。

 

下の写真は、たわしや漂白剤などによって、手作業で磨いた前後の様子です。

 

トイレ便器の磨き方

 

 ・手作業で磨く前(左写真)
 ・手作業で磨いた後(右写真)

 

手磨きで表面に付いている汚れを落としました。手磨きをするときのポイントは、「手前から磨く」ことです。手前から磨くことで、汚れが服に付きにくくなります。便器の手前から奥までを手磨きしたあと、今度は落ちなかった汚れをサンダーで落としていきます(下写真)。

 

トイレ便器の磨き方

 

 ・サンダーで磨いている様子(左写真)
 ・サンダーで磨いた後(右写真)

 

サンダーで磨くときのポイントがいくつかあります。

 

1つ目のポイントは、「手前から磨く」ことです。手作業で磨くときと同じですが、手前から奥へと磨くことにより、服に汚れが付きにくくなります。また、やすりの清潔も保ちやすくなります。サンダーは、便器に押し付けるのではなく、表面をなでるように使いましょう。

 

2つ目のポイントは、「便器内の水を無くす」ことです。サンダーは防水性ではないので、水がある状態で使用すると壊れてしまうことがあります。サンダーを壊さないようにするために、便器内に水が無い状態で研磨をすることが必要です。便器内の水を、雑巾などを使って拭き取ります。

 

3つ目のポイントは、「やすりを交換する」ことです。やすりの表面には研磨材が付いています。この研磨材は、磨いているうちに便器とこすれてなくなってしまいます。サンダーを使っていて、「研磨する力が弱くなってきたな」と感じたら、やすりを交換しましょう。

 

5、完成

サンダーが終ったら、汚れの磨き残しがないかを確認します。確認には、雑巾を使います。雑巾で便器を拭くことによって、研磨をした時に発生したホコリを取り除きます。便器の表面にホコリが付いていると、磨き残しが隠れてしまうからです。磨き残しがなくなれば、作業は完了です(下写真)。

 

トイレ便器の磨き方

トイレ便器の磨き方

 

 ・研磨後の全体写真(左写真)
 ・研磨後の拡大写真(右写真)

 

作業を終えたら、周囲の養生を外します。養生には、作業中に出たホコリがついています。ホコリをたてないように、静かに外すことで養生についたホコリを効率よく回収することができます。勢いよく養生を外してしまうと、ホコリがたってしまい、養生の効果が薄くなってしまいます。

 

日ごろから清掃をするによって、トイレの便器に汚れの層ができずにすみます。汚れは目に見えない部分に溜まりやすいものです。汚れを溜めないようにするには、目には見えない部分を意識して掃除することが大切です。普段から気がついたときに掃除することにより、便器の清潔を保つことができます。

 


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