専門業者が実際に行っている工事内容について、写真や図面を交えながらわかりやすく解説します

トイレタンクのパッキン交換

 

トイレタンクからの水漏れは、いくつかの部分から起こります。その中でも、特に水漏れの起こりやすい「トイレタンクと排水管をつなぐ部分」について解説をします。
 
この部分に水漏れが起きやすいのは、配管の径が大きいからです。配管の径は、配管の直径のことです。配管径には、ミリとインチの2つの規格があります。

 

トイレタンクパッキン

右写真の赤丸をつけているところが、パッキン交換を行う部分です。この部分はトイレタンクに溜まっている水を、排水管を通して便器へと流すという役割をしています。

 

下の写真が、パッキンの劣化を表しています。左が新しいパッキン、右が古いパッキンです。この写真から、「古いパッキンは、新しいパッキンの半分くらいの厚みになっている」ことがわかります。

 

トイレタンクパッキン

パッキンを長い期間を使うと、劣化して水漏れが起こりやすくなります。
 
それは、パッキンが小さくなり、締め付けた部分にスキマができるからです。新しいパッキンに比べ、古いパッキンは薄くて弱くなってしまうということです。パッキンの再使用はしない方がいいでしょう。

 

写真右側の使用後のパッキンは、取り外した時に切れてしまうほどもろくなっていました。

 

交換に使用する3か所のパッキン

 

今回の作業で交換するパッキンは、全部で3か所です。その3か所は、「タンク上側のパッキン」「タンク下側のパッキン」「配管と配管の接続パッキン」です。

 

右下の図は、左がタンクの全体図、右が交換する部分の拡大図です。この拡大図で@〜Eの番号は、パッキンとワッシャーを示しています。ワッシャーとは、「ナットによるめり込みや締めつけのゆるみを防止する」ためのものです。

 

使用するワッシャーは、プラスチック製のワッシャーです。プラスチック製ワッシャーはゴムパッキンと合わせて使います。その理由は、「締めつけの時に発生する摩擦で、ゴムパッキンを痛ませないようにする」ためですゴムパッキンが痛むと、劣化が早まる原因になります。

トイレタンクパッキン

 

トイレタンクパッキン

パッキンとワッシャーはセットで使います。セットの組み合わせは以下のようになります。

 

 「@ワッシャー+Aパッキン」
 「Bパッキン+Cワッシャー」
 「Dパッキン+Eワッシャー」

 

 

要は、1つのパッキンにつき、1つのワッシャーを使うということです。

 

それぞれのパッキンとワッシャーの用途ですが、「@+A」と「B+C」は、トイレタンクの挟み込みに使います。「D+E」は配管の接続に使います。

 

トイレタンクのパッキン交換をする手順

 

ここからは、パッキン交換の具体的な手順について説明します。

 

1、準備

作業の前に、道具を準備します。以下に、用意する道具と材料の用途をまとめました。
 
 ・ゴムパッキン:3か所に使います
 ・プラスチック製ワッシャー:3か所に使います
 ・マイナスドライバー:止水栓の開閉に使います
 ・モンキーレンチ:配管の接続に使います
 ・ピック:パッキンを外すときに使います
 ・手袋:水に強いビニール製のあるものを使います
 ・雑巾:タンクの清掃や床が濡れた時などに使います
 ・タワシ:タンクの中を清掃するために使います

 

下写真は、今回使用するゴムパッキンです。

 

トイレタンクパッキン

 

左が、Aの部分に使用する太いゴムパッキンです。右が、Bの部分に使用する平型のゴムパッキンです。このゴムパッキンは、「耐水・耐食・耐摩耗性」があります。用意するパッキンは配管サイズに合わせた「32A」を用意します。32Aは配管の規格のことで、配管の大きさごとに規格が決められています。

 

プラスチック製ワッシャーが割れていなければ、外したものを再利用できます。これは、配管を外したときにわかります。ただし、配管を外した時にプラスチック製ワッシャーが割れていることがあるので、事前に用意することをおすすめします。

 

2、トイレタンクの水を抜く

トイレタンクパッキン

止水栓を閉めて、水を抜きます。止水栓は水をタンクに送る役割があり、「反時計回り」で閉めることができます。止水栓を閉めるために、マイナスドライバーを使います。

 

止水栓を閉めたら、レバーを開いてタンクの水を流しましょう。タンクの水を空っぽにしたら次の作業に進みます。

 

3、配管を取り外す

トイレタンクパッキン

配管の取り外しには、モンキーレンチを使用します(右写真)。モンキーレンチは32Aのナットが外せるサイズを用意します。

 

下の写真は、配管取り外しの様子を表しています。

 

 
 

 

トイレタンクパッキン

 

 ・モンキーレンチで配管を外しています(左写真)
 ・配管を取り外しました(中写真)
 ・配管を外した後の、トイレタンク内側です(右写真)

 

配管はタンク側と便器側の2か所に接続されています。この2か所のナットをモンキーレンチで回すことにより、配管を外すことができます。

 

4、パッキンを交換する

3か所のパッキンを交換していきます。パッキン交換とは、「古いパッキンを外して、新しいパッキンをつける」という作業のことです。

 

下の写真は1つ目のパッキン交換です。はじめは、タンク上側のパッキンを交換します。取り付け位置はワッシャーが上、パッキンが下です。このワッシャーは番号@、パッキンは番号Aです。

 

トイレタンクパッキン

 

 ・先のとがったドライバーを使用して、古いパッキンを外します(左写真)
 ・古いパッキンを外して、新しいパッキンをつける前です(中写真)
 ・新しいパッキンを取り付けました(右写真)

 

下の写真は2つ目のパッキン交換です。次は、タンク下側のパッキンを交換します。取り付け位置はパッキンが上、ワッシャーが下です。このパッキンは番号B、ワッシャーは番号Cです。

 

トイレタンクパッキン

 

 ・古いパッキンを外しています(左写真)
 ・古いパッキンを外しました(中写真)
 ・新しいパッキンを間に挟んで、ナットを締めた後です(右写真)

 

下の写真は3つ目のパッキン交換です。最後に、配管と配管の接続パッキンを交換します。取り付け位置はパッキンが上、ワッシャーが下です。このパッキンは番号D、ワッシャーは番号Eです。

 

トイレタンクパッキン

 

 ・新しいパッキンの取り付け前です(左写真)
 ・配管に新しいパッキンとワッシャーを取り付けました(右写真)

 

今回使用いたワッシャーは、元々ついていた古いものを使用しました。ここに使用されるワッシャーはプラスチック製のため、水に強く長持ちします。プラスチック製のワッシャーは外したときに割れていなければ、再利用しても問題ありません。

 

5、配管を接続する

配管を接続するときのポイントは、「配管と配管をまっすぐ繋ぐ」ことです。ナットを回しながら、配管が真っすぐになるように保つことが大切です。まっすぐ配管を接続しないと、きつく締めることができず、水漏れすることなく水を流すことができません。

 

配管は2か所のナットで固定します。はじめに下のナットを締め、次に上のナットを締めましょう。下の写真は、上側のナットを固定している様子を写しています。

 

トイレタンクパッキン

 

 ・パッキンとワッシャーを設置した、配管の接続前です(左写真)
 ・モンキーレンチでナットを回しています(中写真)
 ・ナットの締めこみが完了しました(右写真)

6、完成

トイレタンクパッキン

配管を元に戻したら、ナットがしっかり締められていることを確認します。確認を終えたら、タンクに水を溜めて水を流しましょう。パッキン交換をした部分から、水漏れがなければ作業は完了です(右写真)。

 

水漏れがある場合は、もう一度ナットを締めてみましょう。それでも水漏れをしてしまう場合は、配管の接続が曲がっている可能性があります。

 

一度配管を外して、配管と配管が真っすぐになるようにナットを締めましょう。

 


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